Letter
宇宙:ケンタウルス族の小惑星カリクロ(小惑星番号 10199)の周囲に発見された環系
Nature 508, 7494 doi: 10.1038/nature13155
これまで、環は太陽系で4つの巨大惑星の周りにしか見つかっていない。環は、惑星系や銀河の形成時に起こる力学過程に類似した過程を研究できる自然界の実験室である。環の存在は、それらが取り囲んでいる天体の起源と進化についても教えてくれる。本論文では、複数弦の恒星の掩蔽を観測して、カリクロ(小惑星番号10199)周囲にある環系の存在を明らかにしたことを報告する。カリクロは、ケンタウルス族、つまり主に木星と天王星の間を軌道運動している小さな天体の1つであり、その等価半径は124±9 kmである。2本の高密度の環が存在し、それぞれ、幅が7 kmと3 km、光学的厚さが0.4と0.06、軌道半径が391 kmと405 kmである。環の現在の向きは2008年に真横を向いていたとする幾何学的配置と一致する。この結果から、1997~2008年にカリクロ系が暗くなったこと、また同じ時期に、そのスペクトルから氷などの吸収線が徐々に消失したことに対する簡潔な説明が得られる。これは、環が部分的に水氷で構成されていることを示唆する。環は、デブリ円盤の残骸である可能性があり、隠れたキロメートルサイズの衛星によって閉じ込められているのかもしれない。

