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気候:エルニーニョ伝播非対称性の20世紀後半での出現と将来予測

Nature 504, 7478 doi: 10.1038/nature12683

エルニーニョ/南方振動(ENSO)は、地球の気候の経年変動の最も大きな原因であり、世界中に著しい影響を及ぼしている。しかし、数十年間の研究にもかかわらず、エルニーニョのふるまいは難問であり続けている。東部赤道太平洋では、ラニーニャ現象の時期に見られる異常に低い海面水温(SST)と中程度のエルニーニョ現象の温かい海水は共に、季節サイクルに見られるように、西向きに伝播する。対照的に、極端なエルニーニョ現象の時期には、SSTの偏差が東向きに伝播し、世界中に甚大な被害をもたらす異常気象事象に拍車をかけており、これは1976年以降に顕著になっている。この伝播非対称性の原因はまだ分かってない。今回我々は、ラニーニャ現象の時期には西向きの海流が強まり、極端なエルニーニョ現象の時期には逆向きになるという、赤道太平洋の上層海流の変動の非対称性が生じる原因を調べている。我々の結果は、地球温暖化の下で予測されるように、赤道における西向きの平均流が弱くなると、伝播非対称性が出現しやすくなることを明らかにしている。現実的な伝播を組み込んだモデルアンサンブルによる過去と未来の気候シミュレーションを分析して、温暖化する世界における顕著な東向き伝播特性を特徴とするエルニーニョ現象の発生が2倍になることが分かった。従って、今回の分析結果から、伝播非対称性のより頻繁な出現は、地球の気候温暖化の証拠となることが示唆される。

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