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細胞:造血幹細胞の老化におけるWntシグナル伝達の古典的経路から非古典的経路への切り替え

Nature 503, 7476 doi: 10.1038/nature12631

皮膚、腸管、血液など、細胞の代謝回転の速い多くの組織は、寿命の短い細胞で構成されており、体性幹細胞によって絶え間なく補充される必要がある。老化はこれらの組織の恒常性維持能力の喪失につながり、そして体性幹細胞の老化が加齢による組織消耗あるいは加齢関連疾患の原因の1つであると考えられている。造血幹細胞(HSC)の老化は、高齢者における造血機能の低下と関連付けられている。老化によるHSC機能の低下を説明する大量のデータがあるにもかかわらず、この過程の分子機構についてはほとんど分かっていないため、幹細胞の老化を軽減するための合理的な方法がとれていない。本研究では、マウスでのWntシグナル伝達の古典的経路から非古典的経路への意外な転換について報告する。これは老化HSCでのWnt5aの発現上昇によるもので、幹細胞老化の原因となる。幼若なHSCをWnt5aで処理すると、老化に関連した幹細胞の無極性化および再生能力の低下が誘導され、低分子Rho GTPアーゼであるCdc42の活性化を介した骨髄球–リンパ球分化で老化に類似した異常が生じた。逆に、Wnt5aのハプロ不全はHSCの老化を軽減し、その一方で幹細胞でのWnt5aの内因性発現低下は、老化したHSCを機能的に若返らせた。我々の結果は、HSCの老化における幹細胞固有の非古典的Wnt5aシグナル伝達の重要な役割を実証している。

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