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医学:SHIVに慢性感染したマカクザルのウイルス血症の抗体を使った免疫療法による抑制

Nature 503, 7475 doi: 10.1038/nature12746

マカクザルのエイズモデルでは、中和抗体が感染阻害によって霊長類レンチウイルスに対する免疫を付与することがある。しかし、抗ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)中和抗体を感染患者もしくはヒト化マウスに投与した初期の研究では、中和抗体のウイルス複製制御は不完全で、抵抗性変異株の速やかな出現が報告されている。最近、中和活性が並外れて高く、有効範囲が非常に広い新世代抗HIV-1モノクローナル抗体が、複数の感染患者から単離された。これらの中和抗体は、HIV-1エンベロープ糖タンパク質のCD4結合部位、V1/V2、V3およびV4領域に位置するグリカン、gp41の細胞膜に近い細胞外領域などの多様な領域を標的としている。今回我々は、それぞれCD4結合部位およびV3領域に対して誘導された2つの新しい抗体(それぞれ3BNC117および10-1074)について、R5親和性サル–ヒト免疫不全ウイルス(SHIV)-AD8に感染させたマカクザルでの感染遮断およびウイルス血症抑制能力を調べた。このウイルスは、アカゲザルのHIV-1感染の際の病原性および免疫原性の特徴の多くを模倣する。どちらの抗体も単独でウイルス感染を強力に阻害できる。感染後間もないサルにこれらの抗体を単独で投与すると、10-1074抗体はウイルス負荷の速やかな減少を引き起こし、ウイルス濃度は4~7日にわたって検出不可能なレベルにまで低下したが、その後ウイルスが再度増殖し、その間に中和抵抗性変異株が検出されるようになった。これら2種類の抗体を同時に投与した場合は、長期間にわたってSHIVに慢性感染していたサル(CD4+ T細胞レベルが低い)の一部で、血漿中にウイルスが検出されるウイルス血症が単回の投与で速やかに抑制され、効果は3~5週間にわたって持続した。以前に中和抗体を投与された2匹のサルに対して2度目に行った抗HIV-1モノクローナル抗体療法では、ウイルスの再増殖の制御に成功した。これらの結果は、免疫療法もしくは免疫療法と従来の抗レトロウイルス薬との併用療法が、免疫機能不全を起こしているHIV-1慢性感染患者のための治療法として有用である可能性を示している。

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