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進化生物学:野生グッピー個体群で見られる希少な雄の配偶優位性

Nature 503, 7474 doi: 10.1038/nature12717

遺伝的多様性を維持する過程の解明は進化生物学の積年の難問であり、病気に対する抵抗性、環境変化への応答、および個体群の存続を予測する上でも重要である。生態学的に重要な形質には時として高いレベルの遺伝的多様性が認められ、これを説明するには単純な集団遺伝学モデルでは不十分である。グッピー(Poecilia reticulata)では雄の体色パターンが多様かつ遺伝性であり、これはほぼ間違いなく既知の形態的多型の中で最も顕著な例の1つである。負の頻度依存選択(NFDS)は、希少な遺伝子型が有利となる選択の一種であり、グッピーに見られるような広範な多型を維持できる可能性があるが、自然界でNFDSが働くのを確認した実験的研究はほとんどない。今回我々は、自然個体群に対して高度に反復された実験的操作を行うことにより、希少な体色パターンの雄の繁殖適応度がより高いことを明らかにし、性選択が関与するNFDSを実証した。ありふれた体色パターンの雄と比較して、希少な体色パターンの雄では獲得した配偶相手の数も残した仔の数もより多く、過去に報告されているとおり生存率も高かった。雄の体色の橙色の部分は、他の複数の研究でグッピーの性選択と関連付けられており、これによって確かに雄の繁殖成功が予測できたが、それは3つの個体群のうち1つに関してのみであった。今回のデータは、NFDSが配偶相手と捕食者という2種類の選択的作用因子を介して雄グッピーの体色パターンの多様性を維持するという仮説を裏付けている。野外で今回と同様に遺伝子型頻度の操作を行うことは、遺伝的および表現型の多様性を維持する生態学的および行動学的な基盤機構を明らかにするための強力な方法になると考えられる。

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