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神経科学:DEETを感知するにおい分子受容体およびニューロンと、新しい昆虫忌避剤

Nature 502, 7472 doi: 10.1038/nature12594

DEETに代わるより良い忌避剤を探す大きな妨げとなっているのが、嗅覚による忌避を引き起こす受容体が知られていないことであり、新しい化合物をヒトで使用する場合の安全性を調べるには法外なコストが必要となる。今回我々は、ショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の触角にある小嚢(sacculus)と呼ばれる小窩様構造に存在するDEET感受性ニューロンを明らかにする。これらのニューロンでは高度に保存された受容体Ir40aが発現しており、これらのニューロンを抑制したハエやIr40aをノックダウンしたハエは、DEETを忌避しなくなった。我々は、コンピュータを利用して40万個以上の化合物について構造–活性スクリーニングを行い、忌避剤の候補となる天然化合物を100個以上見つけだした。これらのいくつかを調べたところ、そのほとんどがIr40a+ニューロンを活性化し、ショウジョウバエの忌避剤となることが分かった。これらの化合物は、蚊の強力な忌避剤でもあった。これらの忌避剤候補の中には、プラスチックを溶かさず、価格が手頃で、ブドウのような穏やかなにおいを持つ化合物が含まれ、3種類はヒトの食品に含まれていても安全と考えられている。これらの知見は新世代の昆虫忌避剤の発見に道を開き、世界に広まる致命的な昆虫媒介感染症との闘いに役立つだろう。

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