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細胞生物学:上皮細胞の接合部は紡錘体の平面配向を指示することで組織構造を維持する
Nature 500, 7462 doi: 10.1038/nature12335
上皮細胞が増殖する際には、有糸分裂紡錘体が平面状に整列することにより、極性を持った組織構造を全体的に維持しながら、対称的な細胞分裂という局所的な過程が進むように調整が行われている。紡錘体の平面配向の崩れは上皮間葉転換やがんを引き起こすと考えられているが、in vivoでの紡錘体の配向を調節する機構はまだ分かっていない。今回我々は、細胞皮層を構成する表層アクトミオシンと、細胞間接合部に局在するがん抑制因子ScribbledとDiscs large 1が、紡錘体の平面配向に必須の役割を担っており、従って、ショウジョウバエ(Drosophila)の成虫原基における上皮の完全性を制御していることを示す。有糸分裂紡錘体の配列の欠陥は、細胞の剥離やアポトーシスによる細胞死と相関しており、配列の乱れた細胞の死を抑制するだけで、基底側に局在する腫瘍様細胞集団が形成される。以上の結果は、細胞間接合部を介した紡錘体配向が上皮の完全性を維持する上で重要な役割を持つことを示しており、これまでに知られていなかった、上皮の極性構造に特有の細胞死を介した腫瘍抑制機能を明らかにしている。

