Letter
進化:新たな樹上性ハラミヤ類の化石はジュラ紀のクラウン哺乳類の多様性を示す
Nature 500, 7461 doi: 10.1038/nature12353
多丘歯目やハラミヤ目を含む異獣亜綱の起源は、哺乳類の進化でまだ解明されていない主要な問題の1つである。多丘歯類は中生代哺乳類として最も多様で知名度も高く、生態学的には齧歯類に類似している。しかし、ハラミヤ類は主に、分離した歯の化石でしか知られておらず、そのため系統関係の解明が進んでいない。本論文では、中国のジュラ紀層で見つかった新たなハラミヤ類の化石について報告する。この化石は我々の知るかぎり、今まで報告された中で最大のものである。その歯列は新奇であり、下顎は高等な多丘歯類に類似し、頭部よりも後方の特徴は樹上生活に適応していた。我々の系統発生解析で、ハラミヤ目はクラウン哺乳綱に位置付けられ、クラウン哺乳綱が三畳紀後期に生じてジュラ紀に多様化したことが示唆された。この結果は、他の研究で推定されているクラウン哺乳綱の分岐年代とは対照的である。今回の新たなハラミヤ類化石は、この分類群の哺乳類としての新しい特徴を明らかにしており、主な化石標本が分離した歯のみである他のハラミヤ類の同定に役立ち、また、中生代哺乳類には、系統発生シナリオの多様さと関係なく多くの収斂や逆行などの複雑な進化パターンがあったことを改めて示している。

