Letter
医学:新型鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの生物学的特徴
Nature 499, 7459 doi: 10.1038/nature12379
新規な再集合体鳥インフルエンザウイルスH7N9が関連するヒト感染が最近中国で確認されている。感染が確定された132例では39名の死亡が報告され、大部分の患者で重症の肺炎と急性呼吸窮迫症候群が見られた。最初の流行は収まったものの、自然宿主の存在や疾患の重篤性から、このウイルスのヒトの公衆衛生に及ぼすリスクの評価および病態発生機序解明の必要性ははっきりしている。本論文では、新興H7N9鳥インフルエンザウイルスは、ヒトに対して高いリスクをもたらす可能性があることを明らかにする。H7N9ウイルスは、鳥型(α-2,3結合型シアル酸)およびヒト型(α-2,6結合型シアル酸)の受容体の両方に結合し得ることが分かった。このウイルスは、ヒトの下気道上皮細胞と肺胞のII型上皮細胞に侵入でき、ex vivoでは肺や気管の外植片培養や複数種の哺乳類細胞株で効率よく増殖した。H7N9ウイルス感染患者の急性期の血清検体では、IP-10、MIG、MIP-1β、MCP-1、IL-6、IL-8およびIFN-αなどのケモカインおよびサイトカインの量が増加していた。特記すべきは、ヒト集団はH7N9ウイルスに対して感作を受けていないこと、また現行の季節性ワクチンでは予防できないことである。

