Letter
物理:超伝導原子接触においてアンドレーエフ対を励起する
Nature 499, 7458 doi: 10.1038/nature12315
ジョセフソン効果は、トンネル接合、ナノワイヤーあるいは分子といった、2つの超伝導体間の弱結合における超伝導電流の流れを記述する。この効果は、さまざまな回路やデバイスの基礎となっており、その応用は医学から量子情報に及んでいる。人工原子のようにふるまうジョセフソン回路を使った実験が行われたことで、量子物理学の法則を調べ利用するやり方は、現在非常な進歩を遂げつつある。微視的にはこの超伝導電流は、弱結合に局在したアンドレーエフ対状態によって運ばれる。この状態は二重項となり、そのエネルギーは超伝導ギャップ内にある。既存のジョセフソン回路は、各二重項の基底状態の特性しか利用しておらず、これまで励起状態は直接検出されてはいなかった。本論文では、超伝導性原子接触の分光学的測定を通して、それらが存在することを確かめる。このスペクトルは、原子配置や超伝導体間の位相差に依存し、理論と完全に一致した。アンドレーエフ二重項を利用すれば、新しい種類の超伝導キュービットに情報を符号化できる可能性がある。

