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進化:ヒト属の肩の弾性エネルギー保存と高速投てきの進化

Nature 498, 7455 doi: 10.1038/nature12267

霊長類の中には、チンパンジーのように時として物を投げるものがいるが、高速かつ精度の高い投てきを普通に行うのはヒトだけである。ダーウィンは、二足歩行で腕が解放されて可能となったヒト固有の投てき能力が、狩猟採集民による投てき物を用いた効率的な狩猟を可能にしたことを指摘している。しかし、ダーウィンがそうした見解を述べて以来、投てきの進化についてはほとんど考察されることがなかった。その一因は、ヒト族が、いつどのように、なぜ、高速の投てきを行う能力を進化させたのかを示す証拠が存在しないことである。今回我々は、投てきを行うヒトに関して実験的研究を行い、ヒトの投てき能力が主として、肩における弾性エネルギーの保存および解放を可能とする複数の派生的な解剖学的特徴に起因することを明らかにする。それらの特徴の両方が初めて見られたのは、約200万年前のホモ・エレクトス(Homo erectus)種である。狩猟活動がこの時代に活発化したことを示唆する考古学的証拠も考慮して、我々は、狩猟の手段としての投てきの選択がおそらくヒト属の進化で重要な役割を担ったのだろうと考えている。

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