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生化学:硝酸塩/亜硝酸塩交換輸送体の結晶構造

Nature 497, 7451 doi: 10.1038/nature12139

自然界の無機窒素は、硝酸塩(NO3)の形で存在することが多い。硝酸塩を同化できるように進化した微生物は多数あり、硝酸塩を主要な無機窒素源として使用している。窒素代謝の中心的存在である硝酸塩は、まず二電子還元反応により亜硝酸塩(NO2)へと還元される。亜硝酸塩は、細胞内に蓄積すると有害となることがあるが、それは亜硝酸塩が還元されると細胞毒性を持つ一酸化窒素に変わるからである。蓄積を避けるため、亜硝酸塩はチャネルや輸送体によって細胞から除去されたり、あるいは同化酵素の作用によってアンモニアや窒素分子へと還元されたりする。硝酸塩輸送タンパク質については数十年にわたって研究されているものの、現時点では構造の明らかになったものは1つもないし、硝酸塩の輸送機構もほとんど解明されていない。今回我々は、大腸菌由来の硝酸塩/亜硝酸塩輸送タンパク質NarKの基質と結合した状態、および基質を結合していない状態の構造を報告する。この構造は、プロトン化し得る残基を欠き、正電荷を持つ基質転移経路の存在を明らかにしており、つまりNarKは硝酸塩/亜硝酸塩交換輸送体として働いていて、プロトンが共輸送される可能性は低いと考えられる。基質結合ポケットは保存されたアルギニン残基からなり、NarKの両端に由来するヘリックスの会合によって形成されている。基質の認識と輸送に重要な残基が突き止められ、さまざまな変異誘発研究、機能研究と関連付けられた。NarKによる硝酸塩と亜硝酸塩の交換は、ドメイン間の水素結合ネットワークの働きを介したロッカースイッチ機構によって行われると我々は考える。

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