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化学:マイクロ波分光法によるキラル分子のエナンチオマー特異的検出
Nature 497, 7450 doi: 10.1038/nature12150
キラリティーは、生体分子の作用やさまざまな種類の化学反応において基本的な役割を果たしているが、これを検出し定量することは、いまだに困難である。通常選択される分光法は、円二色性分光法や振動円二色性分光法であるが、こうした方法は電気双極子近似では禁制である。その結果生じた弱い効果から得られる信号は弱く、高濃度の試料が必要となる。それとは対照的に、電気双極子許容効果を調べる非線形手法が液体試料の高感度キラル分析に使用されている。今回我々は、断熱的に切り替えた非共鳴直交電場の存在下で、非線形共鳴位相感受性のマイクロ波分光法を気相試料に適用することによって、この種の方法を拡張した。つまり、この手法を用いて、電気双極子ラビ周波数のエナンチオマー依存性符号を、放出されたマイクロ波放射の位相にマッピングした。我々は、この手法が、低温気相分子のキラリティーを決定する高感度で化学種選択的な方法となる仕組みを理論的に概説するとともに、この手法による実験を行って、1,2-プロパンジオールのSエナンチオマーとRエナンチオマーおよびそれらのラセミ混合物を区別した。この手法によって、キラリティーの大きく決定的な特徴が得られ、混合物中に存在する複数の化学種のキラリティーを決定できる可能性がある。

