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生理:Sema3Aは感覚神経支配を介して骨量を調節する

Nature 497, 7450 doi: 10.1038/nature12115

セマフォリン3A(Sema3A)は、軸索ガイダンスに重要な役割を持つ分泌性の軸索伸長抑制因子である。これまでの研究によって、Sema3a−/−マウスには異常な神経支配によるさまざまな発逹障害が存在することが知られている。今回我々は、マウスでSema3Aが骨に豊富に発現し、培養細胞を用いたアッセイ系においてSema3Aが細胞自律的様式で骨芽細胞の分化に影響を与えることを見いだした。このため、Sema3a−/−マウスは骨形成の減少により低骨量を示す。ところが、骨芽細胞特異的Sema3A欠損マウス(Sema3acol1−/−およびSema3aosx−/−マウス)では、骨におけるSema3Aの発現が著しく減少しているにもかかわらず、骨量は正常であった。一方、ニューロンのSema3Aを欠損したマウス(Sema3asynapsin−/−およびSema3anestin−/−マウス)は、Sema3a−/−マウス同様、低骨量であり、観察された骨量異常はニューロン由来のSema3Aが原因であって、骨におけるSema3Aの局所的影響とは関係ないことが示唆された。実際、Sema3asynapsin−/−マウスでは海綿骨の感覚神経支配が著しく減少していたが、海綿骨の交感神経支配は不変であった。さらに、野生型マウスで感覚神経をアブレーションにより減少させると骨量が低下したが、Sema3anestin−/−マウスでは同様の操作をしても低骨量がさらに増悪することはなく、正常な骨代謝の恒常性維持における感覚神経系の極めて重要な役割が示唆された。また、Sema3a−/−マウスに見られる嗅球の発達異常などの神経系異常は、Sema3asynapsin−/−でも認められた。このことから、ニューロン由来のSema3AがSema3a−/−マウスで見られる神経発達異常に関与することが明らかとなり、ニューロンで産生されるSema3Aがオートクリン様式で神経発達を調節することが示唆された。本研究により、Sema3Aは直接的に骨芽細胞に作用するのではなく、感覚神経の発達を調整することで間接的に骨リモデリングを調節することが明らかとなった。

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