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医学:FMRPは異なったmRNA配列要素を標的としてタンパク質の発現を調節する
Nature 492, 7429 doi: 10.1038/nature11737
脆弱X症候群(FXS)は精神遅滞を引き起こす多臓器疾患で、男性患者では巨大精巣、女性保因者では早発卵巣機能不全につながる。FXSは、自閉症スペクトラム障害(ASD)に関連付けられている重要な単一遺伝子疾患でもある。FXSは通常、RNA結合タンパク質FMRPをコードするFMR1(fragile X mental retardation 1)遺伝子の発現喪失が原因で起こる。今回我々は、FMRPの相互作用のない2つのRNA結合ドメインに対応する複数の異なるRNA認識要素を発見し、さらに、野生型FMRPと変異したI304N FMRPアイソフォーム、FMRPパラログであるFXR1PとFXR2P(FXR1、FXR2とも呼ばれる)について、標的となるメッセンジャーRNA中にある結合部位を明らかにした。RNA認識要素の出現頻度、存在比、分布が、標的mRNAとFMRPとの関係を決定する。高度に濃縮された標的の中には、ASDに関連する多くの遺伝子が見つかり、ヒト培養細胞、マウス卵巣、ヒトの脳におけるそれらのタンパク質のレベルがFMRPによって影響されることがわかった。特に、卵胞の早期発達の兆候が見られるFmr1−/−マウスの卵巣でも、これらの標的の調節に異常が見られることは重要である。これらの結果は、多様な細胞で、FMRPの標的が共通のシグナル伝達経路を使っていることを示している。FXSとASDの両方でシグナル伝達経路の重要性がますます明らかになってきているので、今回の結果から得られたランク付きの遺伝子リストは、これらの神経疾患の新たな治療標的を探すための土台となるだろう。

