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生理:ヒト胚性幹細胞におけるプロテアソーム活性の増加はPSMD11によって制御される

Nature 489, 7415 doi: 10.1038/nature11468

胚性幹細胞は老化せず、持続的に複製することができ、そのため培養条件下において不死である。ゲノム安定性は幹細胞の生存に必須であるが、プロテオームの安定性は、幹細胞の特性と機能に対して同じくらい重要な役割を担っている可能性がある。さらに、幹細胞が行う非対称分裂に伴って、損傷を受けたタンパク質が娘細胞へ引き継がれると、その後の細胞系譜は崩壊してしまうと考えられる。したがって、幹細胞でプロテオームが維持される仕組みを正確に理解することは、非常に重要である。本研究では、ヒト胚性幹細胞(hESC)が高いプロテアソーム活性を示し、この高い活性は、19SプロテアソームサブユニットPSMD11(線虫Caenorhabditis elegansではRPN-6)のレベル上昇や、付随する26S/30Sプロテアソーム形成の増加と相関していることを明らかにする。PSMD11の異所的発現は、プロテアソームの形成と活性を亢進するのに十分である。FOXO4はインスリン/インスリン様成長因子-I(IGF-I)応答性転写因子であり、無脊椎動物の長寿命と関連付けられているが、hESCでは、このFOXO4がPSMD11の発現を調整することでプロテアソーム活性を制御している。hESCでプロテアソームを阻害すると、多能性マーカーの発現と、個々の胚葉の特異的マーカーのレベルに影響が出る。今回の結果は、hESCの新たなタンパク質恒常性制御を示唆するものであり、これによって、無脊椎動物の寿命およびストレス耐性がhESCの機能や特性と結びつけられた。

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