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再生医学:ヒトES細胞由来心筋細胞は傷害心で宿主心筋と電気的に結合し不整脈を抑制する
Nature 489, 7415 doi: 10.1038/nature11317
ヒト胚性幹細胞由来心筋細胞(hESC-CM)は、マウスやラットを用いた移植実験において梗塞心の心収縮能を改善することが示されているが、そのin vivoでの電気生理学的特性に関して2つの重大な問題が残されている。第一に、傷害心にhESC-CMを移植した後の不整脈発生のリスクが明らかにされていない。第二に、hESC-CMが傷害心に電気生理学的に結合するか示されていないため、これらの細胞が新たな心収縮源となって直接的に収縮機能を改善するのかが明らかになっていない。今回我々は、モルモットモデルを用いて傷害心へのhESC-CM移植が不整脈に対して保護的に作用し、移植心筋が宿主の心筋と同期して収縮することを示す。hESC-CMを移植した傷害心では、心収縮能が改善し、自発的および誘発した心室頻拍の頻度が著しく減少する。移植されたhESC-CMの拍動をin vivoで評価するために、蛍光カルシウムセンサーGCaMP3を遺伝子導入したhESC-CMを移植した。GCaMP3蛍光シグナルと宿主の心電図との相関を調べることによって、非傷害心における移植片は常に宿主–移植心筋間において1:1で同期して拍動することが明らかになった。傷害心の移植片は不均一であり、宿主心筋と同期する領域と同期しない領域の両方を含んでいた。したがって、ヒト心筋細胞移植片は真の心臓再生の生理学的基準を満たしており、心収縮能と電気生理学的特性の双方の修復にhESCを用いた心臓病治療の研究を継続するべきである。

