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医学:慢性リンパ球性白血病は抗原非依存的な細胞自律性シグナル伝達によって発生が促される
Nature 489, 7415 doi: 10.1038/nature11309
B細胞抗原受容体(BCR)の発現は、欧米各国で最も広く見られるB細胞腫瘍の1つである慢性リンパ球性白血病(CLL)の重要な特徴である。さまざまなCLL患者に定型化してほとんど同一のBCRが存在することから、特定の抗原の認識がCLLの病理発生を促進している可能性が考えられる。本論文では、ほかのB細胞腫瘍とは異なり、CLL由来のBCRは抗原に依存しない細胞自律的なシグナル伝達を誘導し、それがBCRの重鎖相補性決定領域(HCDR3)および内部エピトープに依存していることを明らかにする。実際に、CLL由来BCRのHCDR3の移入は、非細胞自律的に活性化したBCRに自律的シグナル伝達能をもたらし、一方、内部エピトープの変異はこの伝達能を消失させる。BCRの発現は、CLL由来の分泌されたBCRが標的細胞に結合するのに必要であり、また内部エピトープの変異はこの結合を低下させるので、我々の結果は、細胞自律的な抗原非依存的シグナル伝達が重要な発症機序であるというCLL病理発生の新たなモデルを示している。

