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医学:JAK2阻害薬治療後の腫瘍残存の機序はヘテロ二量体JAK–STATの活性化である
Nature 489, 7414 doi: 10.1038/nature11303
骨髄増殖性腫瘍(MPN)の患者のほとんどで、JAK2およびトロンボポエチン受容体遺伝子(MPL)に体細胞での活性化変異が見つかっており、これが臨床でのJAK2キナーゼ阻害薬の開発につながった。JAK2阻害薬治療はMPNに伴う脾腫と全身症状を改善するが、MPN患者のほとんどでMPNクローンを大幅に減らしたり消失させたりすることはない。そこで我々は、JAK2の持続的な阻害にもかかわらずMPN細胞が残存する機序の特徴を調べた。本論文では、JAK2阻害薬投与後のMPN残存は、JAK–STATシグナル伝達の再活性化と、活性化JAK2とJAK1あるいはTYK2のヘテロ二量体化を伴うことを示す。このことは、別のJAKキナーゼによるin transでのJAK2活性化という考えと一致する。また、この現象は可逆的であり、JAK2阻害薬の投与を中止するとJAK2キナーゼ阻害薬に対する感受性が回復し、JAK2発現が元に戻る。JAK2阻害薬を投与した細胞株、マウスモデルおよび患者では、JAK2のヘテロ二量体化の増加と持続的なJAK2活性化が観察された。RNA干渉および薬理学的実験から、JAK2阻害薬使用後の残存細胞はJAK2タンパク質発現への依存性を持ち続けていることが明らかにされた。したがって、JAK2分解を引き起こす治療は治療後に残存する細胞にも有効であり、JAK2阻害薬で治療を行ったJAK2依存性悪性腫瘍患者でさらなる効果をもたらす可能性がある。

