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気候:南極大陸直下の潜在的なメタン貯蔵庫

Nature 488, 7413 doi: 10.1038/nature11374

南極大陸の氷で覆われた地域は、かつては生命が存在しないと考えられていたが、今では代謝活性を持つ微生物細胞や有機炭素の貯蔵庫であることが知られている。しかし、氷の下でメタン生成古細菌が有機炭素のメタンへの分解を維持できる可能性についてはいまだ評価されていない。厚さ14 kmに達する海成堆積層と推定量21,000 Pg(1 Pgは1015 g)の有機炭素を含む広大な堆積盆地が、南極氷床の下に埋まっている。南極の下の海洋堆積物におけるメタン生成速度のデータは存在しない。今回我々は、氷河系の下にある有機物質からメタンが生成される可能性があることを示す、ほかの氷河下の環境から得られた実験データを提示する。さらに我々は、確立された一次元ハイドレートモデルを用いて、南極の堆積盆地におけるメタンの蓄積を数値的にシミュレートし、西南極では約300 mまで、東南極では約700 mまでの堆積物深度の圧力温度条件では、メタンハイドレートの形成が促進されることを示す。今回の結果は、南極の堆積盆地においてメタンハイドレートが蓄積されている可能性を実証しており、その全貯蔵量は、有機炭素の分解速度と氷床底における環境条件に依存する。南極の下のメタンハイドレート貯蔵量は、北極圏の永久凍土に対して最近見積もられた貯蔵量と同じオーダーの可能性があると、我々は算定している。今回の知見は、南極の氷床が、全球メタン収支のこれまで無視されてきた重要な要素であり、氷床の減少期において気候温暖化に正のフィードバックとして働く可能性があることを示唆している。

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