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免疫:T細胞は肺でライセンシングされて中枢神経系に侵入する

Nature 488, 7413 doi: 10.1038/nature11337

血液脳関門(BBB)と中枢神経系(CNS)の環境は、神経組織を末梢の免疫細胞から保護している。自己免疫疾患である多発性硬化症では、ミエリン反応性T細胞芽球がBBBを突破して、CNSに炎症性の環境を作り出し、それによって髄膜血管から始まって実質へと進行する第二の自己免疫性攻撃が可能になると考えられている。今回我々は実験的自己免疫性脳脊髄炎のLewisラットモデルを使い、この考え方から予想される結果とは違って、T細胞芽球はCNSに効率よく侵入することはなく、免疫細胞動員に備えてBBBを整えるのに必要ではないことを明らかにする。その代わりに、静脈内移入されたT細胞芽球は肺組織内に一時的に定着した後にCNSへ侵入する能力を獲得する。T細胞芽球は、肺組織内で気道内を移動し、気管支関連リンパ組織や肺の流入リンパ節である縦隔リンパ節に達してから循環血中へ入り、そこからCNSへと到達する。気道に直接移入されたエフェクターT細胞は同様の移動パターンを示し、完全な病原性を保持していた。T細胞では、この移動の間に遺伝子発現プロファイルの根本的な再プログラム化が起こり、その特徴は活性化プログラムの下方調節と、細胞運動にかかわる分子とケモカインおよび接着受容体の発現の増加である。接着受容体にはninjurin 1が含まれ、これはT細胞の脳血管内でのはい回り(crawling)に関与している。我々は、肺が活性化T細胞のニッチだけでなく、静止状態のミエリン反応性記憶T細胞のためのニッチも構築することを見いだした。これらの細胞は、肺での局所的な刺激の後、急激に増殖し、おそらく遊走特性を獲得した後に、CNSに侵入して麻痺性の病気を誘導する。したがって、肺は、自己攻撃性となりうるT細胞の活性化と、その標的組織への侵入および自己免疫疾患の誘導の前提条件となる遊走状態への移行に関与していると考えられる。

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