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医学:IDH1(R132H)変異はマウスの造血系前駆細胞を増加させ、エピジェネティックな変化を引き起こす

Nature 488, 7413 doi: 10.1038/nature11323

イソクエン酸デヒドロゲナーゼをコードするIDH1IDH2遺伝子の変異は、ヒトの膠芽細胞腫や、細胞遺伝学的には正常な急性骨髄性白血病(AML)で頻繁に見られる。これらの変異は、「がん代謝産物」であるR-2-ヒドロキシグルタル酸(2HG)の合成を促進するという点で、機能獲得型変異である。しかし、IDH1IDH2の変異がどのように骨髄性細胞の発生を変化させ、白血病の発病を促すかはまだわかっていない。本研究で特性を報告する条件的ノックイン(KI)マウスでは、最も一般的なIDH1変異であるIDH1(R132H)が内在性のマウスIdh1遺伝子座に挿入されており、すべての造血系細胞(Vav-KIマウス)で、あるいは骨髄性細胞系譜特異的(LysM-KIマウス)に発現する。これらの変異体では、初期造血系前駆細胞の数の増加が見られ、巨脾腫、および骨髄外造血を伴う貧血が発症することから、骨髄ニッチの機能不全が示唆される。さらにLysM-KI細胞ではヒストンの過剰なメチル化が起きており、ヒトのIDH1IDH2変異によるAMLで見られるものと類似したDNAメチル化状態へと変化する。我々の知るかぎりでは、この研究は条件的IDH1(R132H)-KIマウスの作製と特性に関する最初の記述であり、またマウスモデルで白血病性のDNAメチル化標識が誘導されることを示した最初の報告である。以上のことから、今回の結果は、IDH1変異とヒトAMLとの機構的関連を明らかにするものである。

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