Letter

遺伝:アメリカ先住民集団の歴史の再構築

Nature 488, 7411 doi: 10.1038/nature11258

南北アメリカ大陸の人類定住に関しては、遺伝学、考古学、および言語学の面から幅広く研究が行われてきたが、重要ないくつかの問題が解決されていない。意見が分かれているものの1つに、アメリカ大陸への定住が、シベリアからの1回の移動で成立したのか、それとも移動が複数回起こって成立したのかという問題がある。南北アメリカ大陸内での分散パターンも、あまり明らかになっていない。こうした問題に対して、従来可能であった以上の分解能で取り組むため、我々は、364,470か所の一塩基多型に関して遺伝子型解析がなされているアメリカ先住民の52集団およびシベリアの17集団からデータを収集した。それにより、アメリカ先住民がアジアからの少なくとも3本の遺伝子流動に由来することが明らかになった。アメリカ先住民の多くは、我々が「ファースト・アメリカン」と呼ぶ単一の祖先集団を唯一の起源としている。しかし、北極圏のエスキモー・アレウト語族は、系統のほぼ半分をアジアからの第二の遺伝子流動から受け継ぎ、カナダのナデネ語族であるチペワイアン族は、系統の約10分の1を第三の遺伝子流動から受け継いでいる。海岸によって促された南方への展開の後、最初の定住が起こり、それに伴って集団が連続的に分かれ、特に南アメリカでは分岐後の遺伝子流動がほとんど起こらなかったことがわかった。大きな例外の1つはパナマ地峡の両側に住むチブチャ語族で、南北両方のアメリカ大陸の系統を受け継いでいる。

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