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脳:ヒト背側前帯状皮質ニューロンは継続的な行動適応を媒介する
Nature 488, 7410 doi: 10.1038/nature11239
絶えず変化する環境からの要求に直面した際、行動成績を最適化する能力は、ヒトの認知の基本要素の1つである。前頭葉の内側表面にある背側前帯状皮質(dACC)は、認知制御の調節に重要である。dACCの機能に関する仮説には、報酬に基づく意思決定を導くこと、競合する複数の応答間の利害の対立を監視すること、課題の難度を予測すること、などがある。しかし、dACCの機能の詳細な機構は、ヒトでの神経生理学的研究が少ないため、不明なままである。今回我々は、機能的画像法とヒトの単一ニューロン記録法を利用して、個々のdACCニューロンの発火が、現在および最近の認知負荷量を符号化していることを明らかにする。過去のdACC活動によって現在のdACC活動は変動し、これによって、以前の手がかりと同程度の難度の手がかりに対する応答は加速されるが、異なる難度の手がかりへの応答は遅れるという行動適応現象が生み出される。こうした利害の対立への適応をGratton効果と呼ぶが、これはdACCの外科的除去の後に消失した。今回の結果から、dACCが、将来の行動反応を最適化するのに必要な認知的要求の予測を、絶えず更新していることがわかる。認知的要求が安定した状況では、この信号は応答を加速して効率を上げるが、要求が変化する状況では、応答を遅らせることで正確さを生み出す。

