Article 遺伝:胎児ゲノムの非侵襲的出生前検査 2012年7月19日 Nature 487, 7407 doi: 10.1038/nature11251 出生前遺伝子検査の大多数は、侵襲的な検体採取を必要とする。しかし、これは胎児に危険を及ぼすため、遺伝子情報入手の要求と、検査過程で起こる事故に起因する有害な結果のリスクとを比較考量して決定を下さなければならない。これらの問題を必ず組み合わせて考えなければならないという訳ではないが、健康上のリスクを生じさせることなく、胎児の遺伝子情報を得ることが望ましいであろう。今回我々は、出生前の全ゲノム塩基配列を非侵襲的に解読できることを明らかにする。我々の結果は、母親の血漿DNAのショットガン塩基配列解読を行うことにより、母親の血漿中の親のハプロタイプの分子計数で、遺伝的に受け継がれた胎児のゲノムを非侵襲的に解読できることを示す。我々はまた、ショットガン塩基配列解読の前に、母親の血漿DNAでエキソームキャプチャーを行うことにより、胎児のエキソームの各対立遺伝子に直接的に計数原理を適用した。この手法により、父親から受け継いだ、あるいはde novoの生殖系列突然変異として発生した臨床的に意味のある有害な対立遺伝子の非侵襲的なエキソームスクリーニングが可能になり、ハプロタイプの計数アプローチが補完されて胎児ゲノムの全体像が明らかになる。胎児ゲノムの非侵襲的な決定は、最終的に親から受け継いだ遺伝性疾患とde novoの遺伝性疾患のすべての診断を促進することになるかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る