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農業:Btワタの広域栽培と殺虫剤使用量の削減は生物的防除効果を促進する

Nature 487, 7407 doi: 10.1038/nature11153

この16年間、土壌細菌Bacillus thuringiensis(Bt)由来の殺虫性タンパク質を生産するトランスジェニック作物が大規模に作付けされ、それがいくつかの主要害虫の防除や噴霧式殺虫剤の必要量削減に役立ってきた。広域スペクトル殺虫剤は、害虫に対して生物的防除を行う天敵の節足動物をも殺してしまうため、Bt作物導入に伴って噴霧式殺虫剤の使用量が削減されることで生物的防除効果が高まる可能性がある。しかしこの仮説は、長期にわたる景観規模での影響という観点からの検証がまだ行われていなかった。本論文では、1990年から2010年にかけて中国北部の6省の36か所で得られたデータに基づき、Btワタの広域栽培とワタへの噴霧式殺虫剤の使用量削減に伴って、汎食性捕食者である3群の節足動物(テントウムシ類、クサカゲロウ類、クモ類)の個体数が著しく増加し、害虫であるアブラムシ類の個体数が減少したことを明らかにする。また、これらの捕食者がBtワタ農場から近隣農場の作物(トウモロコシ、落花生、ダイズ)へと広がり、生物的防除効果をもたらす可能性があることを示す証拠も得られた。今回の研究により、Bt作物が農地景観内での生物的防除効果を促進できることが実証され、Bt作物の生態への影響を評価した総合的研究からの結果がさらに拡張できた。

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