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物性:非磁性材料における巨大スピンゼーベック効果

Nature 487, 7406 doi: 10.1038/nature11221

スピンゼーベック効果は、スピン偏極した材料に熱勾配をかけると、隣接するスピン偏極していない材料中に空間変動する横方向スピン流が発生し、そこで測定可能な電圧へ変換される際に観測される。磁気的に秩序化した材料、強磁性金属、半導体、絶縁体では、ケルビン当たりマイクロボルトの大きさのスピンゼーベック効果がこれまでに観測されている。本論文では、非磁性半導体(InSb)で生じた信号について述べる。これは、スピンゼーベック効果によって生じたことを示す特徴を持つが、3桁大きい(ケルビン当たりミリボルト)。我々は、このような信号を発生する現象を巨大スピンゼーベック効果と名付けた。磁場の量子化によって、半導体中の伝導電子はゼーマン分裂によりスピン偏極し、InSbのスピン–軌道結合が約25倍に増幅される。この巨大スピンゼーベック効果はフォノン–電子ドラッグによって媒介され、フォノン–電子ドラッグは電子の運動量を変化させ、スピン–軌道相互作用を通してスピン分裂エネルギーを直接変えると考えられる。InSbではフォノン–電子ドラッグとスピン–軌道結合が同時に強いため、巨大スピンゼーベック電圧の大きさは、既知の古典的な熱電能の最大値に匹敵するものになる。

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