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医学:致死的去勢抵抗性前立腺がんにおける突然変異の特徴

Nature 487, 7406 doi: 10.1038/nature11125

前立腺がんのトランスクリプトームおよびゲノムの特徴付けによって同定されてきた染色体の再編成やコピー数の増加および減少[ETS遺伝子ファミリーの融合、PTENの欠損、アンドロゲン受容体(AR)増幅など]は、前立腺がんの発生および致死的な転移性去勢抵抗性がん(CRPC)への進行を引き起こす。しかし、変異が果たす役割の解明は進んでいない。今回我々は、多種類の抗がん剤によって治療された致死的転移性CRPCから得られた50個の迅速剖検(同一患者からの異なる3か所の病巣を含む)ならびに11個の未治療で悪性度の高い局所性前立腺がん検体を対象として、エキソーム塩基配列解読を行った。多剤による治療経験があるCRPCでさえ、突然変異率は全般的に低い(メガベース当たり2.00)ことがわかり、致死的CRPCの単クローン性の起源が確認された。エキソームのコピー数統合解析の結果、ETS遺伝子ファミリーの融合を認めない前立腺がんのサブタイプを決定するCHD1の破壊が同定された。同様に、CRPCのほぼ3分の1に(一般にTMPRSS2:ERG融合を介して)欠損が認められるETS2は、変異によって脱調節されることを明らかにする。さらに、前立腺がんの8.6%に変異が認められるMLL2など、クロマチンおよびヒストンを修飾する複数の遺伝子で反復変異を同定し、ARを介したシグナル伝達に必要なMLL複合体とARとの相互作用を明らかにする。また我々は、ARの協働因子であるFOXA1で新規の反復変異を明らかにした。この変異は147例の前立腺がん(未治療の局所性前立腺がんおよびCRPCの両者)のうち5例(3.4%)で認められ、FOXA1の変異が男性ホルモンのシグナル伝達を抑制し、腫瘍の増殖を促進することが示された。ERG遺伝子融合産物、FOXA1、MLL2、UTX(KDM6Aとしても知られる)およびASXL1のように、ARと物理的に相互作用するタンパク質は、CRPCで変異が見つかった。要約すると、本論文では、多くの抗がん剤による治療を経験した転移性がんにおける突然変異の特徴を記述するとともに、前立腺がんにおけるARシグナル伝達の脱調節の新規機序を明らかにし、将来どの研究を優先的に行うべきかを示している。

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