Article 免疫:再構築系におけるT細胞受容体活性化の生物物理学的機構 2012年7月5日 Nature 487, 7405 doi: 10.1038/nature11220 T細胞性免疫応答は、感染した細胞上でT細胞受容体(TCR)がペプチドを結合した主要組織適合複合体(pMHC)と相互作用することにより開始される。この相互作用がキナーゼドメインを持たないTCRの細胞内リン酸化を誘導する機序はよく解明されていない。今回我々は、TCRとそれに関連するシグナル伝達分子を非免疫細胞に導入し、こうした細胞が抗原提示細胞と接触した際のリガンド特異的なシグナル伝達を再構築した。シグナル伝達には細胞膜中でのホスファターゼとキナーゼの隔離が必要であることがわかった。化学物質を使って人工的に制御した受容体系が、TCR–pMHCと同一の影響を生み出したので、細胞外のタンパク質–タンパク質相互作用の結合エネルギーが、膜貫通部分のコンホメーション変化を伴わずに膜タンパク質の空間的な分離を推進可能なことが実証された。この一般的な機序は、外因性のキナーゼに依存するほかの受容体にも拡大できると考えられ、その中には我々が実証したように、がん免疫療法のために開発されているキメラ抗原受容体などが含まれる。 Full Text PDF 目次へ戻る