Letter 細胞:Miwi触媒活性は、piRNAの増幅に依存しないLINE1トランスポゾン抑制に必要である 2011年12月8日 Nature 480, 7376 doi: 10.1038/nature10672 反復配列由来でPiwiタンパク質と結合するRNA(piRNA)は、Piwiタンパク質であるMili(Piwil2とも呼ばれる)やMiwi2(Piwil4とも呼ばれる)とともに、雄マウス胚の生殖系列におけるゲノム防御機構で機能して、DNAメチル化を介してトランスポゾンを抑制する。このトランスポゾン抑制は、RNA切断(slicer)活性に依存したpiRNA増幅経路へのこれらのPiwiタンパク質の関与によって起こり、雄の生殖能力に不可欠である。Piwiファミリーの第三のメンバーであるMiwi(Piwil1とも呼ばれる)は、出生後の特定の生殖細胞で発現され、ある特殊なpiRNAと結合するが、このpiRNAの機能は知られていない。今回我々は、Miwiが、in vitroの標的の切断に厳密な相補性を必要とする、低分子RNAをガイドとするRNアーゼ(slicer)であることを明らかにする。点突然変異の導入によってその触媒活性を失わせると、マウスの雄は不妊となり、変異生殖細胞にはLINE1レトロトランスポゾンの転写産物が増加していた。Miwiのslicer活性がトランスポゾンのメッセンジャーRNAを直接分解していることを示す証拠が得られたことで、生殖系列幹細胞でトランスポゾンの抑制が確立されてからはるか後になっても、反復配列由来のpiRNAが長く維持される理由が説明される。また、この研究によって、piRNAの増幅が起こらなくても働く、slicerに依存した抑制機構の存在が裏付けられた。したがってPiwiタンパク質は、哺乳類の二面的なトランスポゾン抑制戦略(1つは胚での転写抑制を誘導する方法で、もう1つは出生後に転写後レベルで抑制を行う方法)の両方で機能しているらしい。 Full Text PDF 目次へ戻る