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遺伝:遺伝学的相互作用相手における早期の確率論的変動から変異の帰結を予測する

Nature 480, 7376 doi: 10.1038/nature10665

疾患を引き起こす変異を含め、多くの変異は、一部の人にのみ有害な影響を与える。通常、その理由はわからないが、付加的な遺伝学的差異や環境リスク要因が関係している可能性がある。しかし、表現型の不一致は、一卵性双生児間など、遺伝学的差異がないときでさえ存在する。また、同質の環境下にある同系のモデル生物でも頻繁に変異の浸透度が不完全になる。本論文では、遺伝学的相互作用ネットワークを基盤とする不完全浸透度のモデルを提案する。モデル系として線虫(Caenorhabditis elegans)を用いて今回我々が特定した2つの補償機構は、個体間で変動があり、変異の帰結に影響を与える。第一の機構では、先祖遺伝子重複のフィードバック誘導は個体間で異なり、高発現によって変異の影響が隠される。このことから、重複性は確率論的な発生異常を緩衝するためにゲノムで維持されているという仮説が裏付けられる。第二の機構では、正常な胚発生過程で、Hsp90(DAF-21)などの分子シャペロンの誘導に大きな差異があることがわかった。シャペロンは遺伝学的変動に対して広範囲にわたる緩衝作用を持ち、Hsp90がより強力に誘導される胚は遺伝性変異による影響を受けにくい。これらの2つの独立した応答での差異を同時に定量化することで、個体で表現型に現れる変異の帰結をより正確に予測できる。我々のモデルと方法論は不完全浸透度の原因を明らかにする枠組みを提供する。さらに、今回の結果は、特異的緩衝系およびより一般的な緩衝系の両方での個体間の変動が組み合わされて、各個体の遺伝性変異の帰結が決定されることを証明している。

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