Letter 地球:界面結合による摩擦エイジングと速度および状態依存性摩擦の起源 2011年12月8日 Nature 480, 7376 doi: 10.1038/nature10589 長い間、地震は固着すべり摩擦の不安定性の結果起きると考えられてきた。過去数十年間に、岩石摩擦の室内実験によって、断層帯のテクトニック過程と地震現象について多くの点が明らかになった。一般的には、静的な接触が保たれると、岩石の静止摩擦は時間とともに対数関数的に増大するが、このような強化の原因となっている機構はわかっていない。摩擦強度の時間に依存するこのような増大、すなわち摩擦エイジングは、速度および状態依存性摩擦理論の「進化効果」が発現した1つの形である。広く受け入れられている見方は、岩石摩擦の時間依存性は、接触しているアスペリティのクリープによって接触面積が増大するために生じているとするものである。本論文では、原子間力顕微鏡実験の結果を示し、摩擦エイジングは界面の化学結合の形成によって生じ、ナノメートルスケールにおけるエイジングが大きいことは、巨視的な岩石摩擦実験の観察結果を説明するために必要な条件と定量的に一致することを示す。「直接的効果」つまり滑り速度の瞬間的変化に対する摩擦依存性と比較した進化効果の相対的な大きさによって、地震を発生させる不安定滑りが起こりうるか否かが決まる。進化効果の背景にある機構の解明によって、現在の経験則に基づいた「法則」ではなく、物理的な基礎のある摩擦構成則の定式化が可能になり、自然の断層に対してより確信を持って外挿できるようになる。 Full Text PDF 目次へ戻る