Letter ナノ材料:情報を持つナノスケールパターンの自己複製 2011年10月13日 Nature 478, 7368 doi: 10.1038/nature10500 DNA分子はおそらく、自己複製の最も象徴的な例といえる。自己複製とは、ある系が自らを複製する、つまり自分をコピーする能力をいう。生細胞の場合、この過程は酵素によって媒介されて自律的に起こり、複製の数は、外部操作を必要とせずに時間とともに指数関数的に増加する。また、自己複製は、自己持続的な指数関数的増幅が起こるように設計されたRNA酵素などの合成系でも行われてきた。次の段階として注目されるのは、自己複製を材料作製に用いることであろう。それには、機能性材料や構造体をコピーし増幅できるロバストで一般的な系が必要である。今回我々は、あらかじめプログラムされたとおりに相補的タイルを認識して結合できるDNAタイルモチーフを用いて、この方向に向かって行った初めての開発について報告する。まず、7つのタイルからなるシード配列を形成するようなタイルモチーフを設計した。次に、そのシード配列を用いて、7つのタイルからなる第一世代の相補的娘配列を形成するように指示し、さらにその娘配列を用いて、7つのタイルからなる孫娘配列を形成するように指示した。孫娘配列は、最初のシード配列と同一である。DNAが自己や他の分子を組織化して有用な構造体を作製できる機能性材料であることを考えると、我々の研究結果は、さまざまなパターンや有用な機能を持つ自己複製材料が将来実現される可能性を強く期待させるものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る