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進化:鳥類の指のトランスクリプトーム解析により明らかにされた、鳥類の指の保存されたアイデンティティーと派生的なアイデンティティー

Nature 477, 7366 doi: 10.1038/nature10391

形態的形質は、発生時の遺伝子の発現によってもたらされる。ある1つの形質のアイデンティティーは、突き詰めれば発生を司る遺伝子調節ネットワークを基盤としており、したがってゲノム全体の遺伝子発現データから形質のアイデンティティーに関する証拠が得られる。この方法は、細胞種のアイデンティティーを評価するのに有効に利用されてきた。今回我々は、トランスクリプトームデータを用いて、進化生物学で長年確定できずにいる「鳥類の翼の指のアイデンティティー」という問題に取り組んだ。発生学的証拠は、翼の3本の指が指の位置2、位置3、位置4から発生することを明確に示しているが、古生物学的データは、この3本が第I指、第II指、第III指であることを示唆している。今回、翼の指と足の趾のトランスクリプトームを比較した結果、翼の第1の指が発生学的には位置2から発生しているにもかかわらず、翼の第1の指と足の第1の趾を同族と見なす1つの強力なしるしが見つかった。興味深いことに、第2以後の指のトランスクリプトームデータは、後肢の趾どうしよりも前肢の指どうしのほうが分化の度合いが大きいことを示している。今回のデータは、鳥類のステム系統では第1の指が、指の位置1から位置2への転移を経たものであることを示し、さらに、翼の第2以後の指が、これまで鳥類の指のアイデンティティーに関して提唱されてきたどのモデルにも当てはまらない独特のアイデンティティーを持つことを示唆している。

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