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構造生物学:β2アドレナリン受容体とGsタンパク質が作る複合体の結晶構造

Nature 477, 7366 doi: 10.1038/nature10361

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、ホルモンや神経伝達物質、また視覚や嗅覚、味覚への刺激の検知に対する細胞反応の多くを担っている。GPCRシグナル伝達は、アゴニストが結合した受容体によるヘテロ三量体GTP結合タンパク質(Gタンパク質)の活性化によっている。アデニル酸シクラーゼ刺激性Gタンパク質Gsのβ2アドレナリン受容体(β2AR)による活性化は、長い間GPCRシグナル伝達のモデル系だった。今回我々は、アゴニストが結合した単量体β2ARとヌクレオチドが結合していないGsヘテロ三量体からなる、活性化状態の三元複合体の結晶構造を示す。β2ARとGsの間の主な相互作用には、Gsのアミノ末端とカルボキシル末端のαヘリックスに加えて、ヌクレオチド結合ポケットへ伝搬していくコンホメーション変化がかかわっている。β2ARの最も大きな構造変化としては、膜貫通セグメント6(TM6)の細胞質側末端の14 Åにわたる外側への移動と、TM5の細胞質側末端αヘリックスの伸長が挙げられる。最も意外な知見は、Gαsのαヘリックスドメインが、Ras様GTPアーゼドメインに対して大きく転位することである。この結晶構造は、GPCRによる膜を介したシグナル伝達の初めての高分解能の描像である。

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