Letter 物理:実時間量子フィードバックによる光子数状態の調製と安定化 2011年9月1日 Nature 477, 7362 doi: 10.1038/nature10376 フィードバックループはほとんどの古典制御法の中核である。制御装置は、センサーが測定した信号(システム出力)をその目標値や設定値と比較し、次いでアクチュエーター(システム入力)を調整して、信号を目標値の近くで安定させる。この方式を一般化してミクロな系の量子状態を安定させるには、量子フィードバックが必要だが、これには、センサー測定が系にランダムな反作用を生じさせるという基本的な困難を克服する必要がある。最適な妥協案は、弱測定を使って、摂動が最小となる部分的な情報を得ることである。制御装置は、この摂動の影響をアクチュエーターの動作の計算に含めなければならない。その結果、摂動が徐々に増えた状態が目標に近づく。このシナリオのいくつかの特性は、ミクロな系の量子変数や古典変数の制御で実験的に実証されているが、目標状態の近くで量子系を永久に安定させる連続フィードバックループ動作はまだ実現していない。本論文では、そのような実時間安定化量子フィードバック方式を参考文献13から着想を得た方法に従って実装している。これは超伝導共振器中にマイクロ波場の光子数状態(フォック状態)をオンデマンドで調製し、続いてデコヒーレンスによって生じた場の量子飛躍の影響を逆転させる。センサーはこの共振器と交差する原子ビームであり、光子数の弱量子非破壊測定を繰り返し行う。制御装置は、アクチュエーターに命令を与える実時間コンピューターに実装され、測定の間に調整された小さな古典場を共振器に注入する。マイクロ波場は、量子メモリーや、原子間で情報を交換する量子バスとして使用できる量子発振器となる。我々の実験は、動的制御はこの発振器の非古典的状態を生成でき、それらのデコヒーレンスに対抗できることを実証しており、これは複雑な量子情報操作の実装に向けた重要なステップになる。 Full Text PDF 目次へ戻る