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神経:老化した全身環境はニューロン新生と認知機能を負に調節する

Nature 477, 7362 doi: 10.1038/nature10357

中枢神経系では、老化に伴って成体神経幹/前駆細胞数とニューロン新生が急激に低下し、それと並行して認知機能の障害が起こる。そうした障害は、例えば運動などの全身的擾乱を加えることで改善できる。今回、齢に差のあるマウスを並体結合することで、全身環境中に存在する血中因子群によって、成体のニューロン新生が齢依存的に抑制または促進されることを示す。したがって、若齢マウスを老齢マウスの全身環境、あるいは老齢マウスの血漿に曝露すると、シナプス可塑性が低下し、文脈的恐怖条件付けや空間学習・記憶の障害が起こる。我々は、並体結合動物や老齢マウスのニューロン新生低下と相関して血漿中濃度が変化する物質として、CCL11(別称エオタキシン)を含むケモカイン類を同定した。これらの物質は、健常な高齢者で血漿中濃度や脳脊髄液中濃度が上昇している。また、若齢マウスにおいてin vivoで末梢のCCL11ケモカイン濃度を上げると、成体ニューロン新生が低下し、学習・記憶障害が起きた。これらのデータを合わせると、老化で見られるニューロン新生の低下と認知機能の障害の少なくともその一部は、血中因子の変化に起因する可能性がある。

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