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神経:生理的に生じるαシヌクレインはらせん状に折りたたまれた凝集しにくい四量体である

Nature 477, 7362 doi: 10.1038/nature10324

パーキンソン病は、2番目に多い神経変性疾患であり、誤って折りたたまれたαシヌクレインタンパク質がパーキンソン病の病因にかかわっていることを示す証拠は増えつつある。ニューロン内でのαシヌクレイン凝集は、レビー小体やレビー神経突起で起こり、パーキンソン病やそれと近縁のシヌクレイノパチーと呼ばれる疾患の細胞病理の特徴とされている。αシヌクレインは長い間、約14 kDaの本来的に折りたたまれていない単量体であり、脂質小胞に結合したときだけαへリックス二次構造をとると考えられてきた。この考え方は、in vitro研究の際に組み換え大腸菌発現プロトコールや過剰発現が広く使われていることや、細胞培養や組織研究の際のサンプルの加熱や変性したゲルによって生じたものである。これとは対照的に、我々はニューロンあるいは非ニューロン細胞株、脳組織、およびヒト生細胞から非変性状態で単離したαシヌクレインについて解析を行い、αシヌクレインの大部分は約58 kDaの折りたたまれた四量体として生じていることを報告する。分析的超遠心法、走査透過型電子顕微鏡、in vitro細胞架橋実験などの複数の方法により、四量体の形成が確認された。細胞由来の変性していないαシヌクレインは、脂質を加えなくてもαへリックス構造を示し、これまで調べられてきた組み換え型αシヌクレインよりも脂質結合容量がずっと大きかった。組み換えにより発現させた単量体は、in vitroで容易に凝集してアミロイド様原繊維になるが、変性していないヒト四量体はほとんど、あるいは全くアミロイド様凝集を起こさない。以上の知見から、パーキンソン病などのヒト・シヌクレイノパチーではαシヌクレインの誤った折りたたみと凝集に先立って、らせん状に折りたたまれた四量体の不安定化が起こると考えられる。生理的四量体を安定化する低分子はαシヌクレインの病原性を低下させる可能性があるかもしれない。

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