Letter 宇宙:大質量ブラックホールによる星の潮汐破壊から生じた相対論的ジェット活動 2011年8月25日 Nature 476, 7361 doi: 10.1038/nature10374 超大質量ブラックホールは強力な重力場を有しており、その強い重力勾配は、近寄りすぎた星を破壊することがある。破壊に伴って、ブラックホール周囲に降着円盤を形成する星の残骸から紫外線とX線のスペクトル領域の明るいフレアが生成する。この過程の影響は、遠方銀河からのまだらにサンプリングされた、ゆっくり消えていく放射という形で過去20年間に幾度か見られたが、星の破壊事象の開始はこれまで観測されていない。本論文では、銀河系外トランジェントSwift J164449.3+573451からの明るいX線フレアの観測について報告する。この線源のX線バンドは、1990年から少なくとも10,000倍程度に明るさを増し、2010年初頭に比べて少なくとも100倍明るくなっている。我々は、超大質量ブラックホールからの相対論的ジェット活動の開始をとらえたと結論付けている。同時掲載のもう1つの論文(p.425)も、電波観測をもとに同様の結論に到達している。この事象はおそらく超大質量ブラックホールに落下していく星の潮汐破壊に起因していると思われるが、詳細な振る舞いは、このような事象に関する最新の理論モデルとは異なっている。 Full Text PDF 目次へ戻る