Letter 免疫:TH17細胞の制御は小腸で行われる 2011年7月28日 Nature 475, 7357 doi: 10.1038/nature10228 インターロイキン(IL)-17産生ヘルパーT細胞(TH17)は、1型ヘルパーT (TH1)や2型ヘルパーT(TH2)細胞とは異なる、最近同定されたCD4+ T細胞サブセットである。TH17細胞は、抗原特異的自己免疫疾患を誘導でき、また多発性硬化症のマウスモデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を誘発する病原性T細胞の主要な集団と考えられている。TH17細胞の分化に必要な因子はよく調べられている。しかしながら、in vivoにおいて免疫系がどこでどのようにTH17細胞を制御しているのかについてはわかっていない。今回我々は、CD3特異的抗体による寛容誘導モデル、敗血症モデルおよびA型インフルエンザウイルス感染(H1N1)を用いて、炎症性TH17細胞が小腸へ遊走し、そこで制御されうることを示す。TH17特異的IL-17Aの分泌により、小腸でケモカインCCL20の発現が誘導され、この細胞の小腸への移動がCCR6/CCL20経路を介して特異的に促進された。さらに我々は、TH17細胞が小腸で2つの異なる機序によって制御されることを見いだした。1つは腸管内腔を介した除去で、もう1つは炎症性TH17細胞がin vitroおよびin vivoで免疫抑制的な性質を持つ制御性表現型(rTH17)を同時に獲得することである。これらの結果は、TH17細胞の病原性を制限する機構を明らかにしており、また消化管がTH17細胞の制御の場であることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る