Letter 脳:in vivo皮質ニューロンでの単一樹状突起棘の機能マッピング 2011年7月28日 Nature 475, 7357 doi: 10.1038/nature10193 哺乳類の脳では、樹状突起上の個々の求心性シナプス入力の機能的性質や空間的配置が、ニューロンによる情報処理において重要な役割を持つ。最近の研究により、齧歯類視覚皮質で、視覚刺激が誘発する局所的な樹状突起におけるカルシウムシグナルが見つかっているが、個々の求心性興奮性シナプスに相当する樹状突起棘レベルでの感覚誘発シグナル伝達はいまだに調べられていない。今回、改良された高分解能2光子励起画像化法を用い、in vivoでマウスの皮質ニューロンの単一樹状突起棘における感覚刺激誘発性のカルシウム・トランジェントを検出した。音刺激が引き起こすカルシウムシグナルは、NMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)受容体の活性化を必要とした。活性を示す棘は、基底樹状突起にも先端樹状突起にも広く分布しており、異なる振動数の純音刺激に対して、同調域の狭い棘も広い棘もあった。注目すべき点は、異なる振動数に同調する棘が、同一樹状突起上にも広く分散していることで、隣り合う棘でさえ、ほとんどの場合異なる振動数に同調していた。したがって、今回の結果は、同一樹状突起へのNMDA受容体依存的なシナプス入力は、非常に不均一であることを示している。さらに、今回の研究は、機能の特定された求心性感覚入力のin vivoマッピングを単一シナプスの分解能で行うための道を拓くものである。 Full Text PDF 目次へ戻る