Letter 気候:より激しい降水への人の寄与 2011年2月17日 Nature 470, 7334 doi: 10.1038/nature09763 極端な天候や気候は、人間社会とその環境に壊滅的な影響を与える可能性がある。北半球陸域の大部分にわたる豪雨事象の強度が最近高まっていることなど、そのような極端な気候事象の特性の過去の変化の解明は、将来の変化の確実な予測に不可欠である。大気の保水力が気温とともにほぼ指数関数的に増加すると予測されており、大気の水分含有量はこの理論予想と一致して増加することから、人間活動の影響を受けた地球温暖化が、豪雨の増加の一因となっている可能性が考えられる。しかし、利用可能な日々の観測結果は限られているため、これまでに行われたほとんどの研究では、モデル間の比較を介して、極値降水量の変化の検出可能性のみが調べられてきた。本論文では、北半球陸域のデータが得られた地域の約3分の2にわたって見いだされた豪雨事象で、観測された豪雨強度の増大に温室効果ガスの人為的な増加がかかわっていたことを示す。これらの結果は、20世紀後半の極値降水量において観測された変化とマルチモデル・シミュレーションによる変化の最適指紋法分析による比較に基づいている。モデルによって予測された極値降水量の変化、ひいては極値降水量の将来変化の影響は、過小評価されている可能性がある。なぜならモデルは、温暖化に伴う豪雨の観測された増加を過小評価しているようにみえるからである。 Full Text PDF 目次へ戻る