Letter

免疫:コロニン2Aは炎症性応答遺伝子のアクチンに依存した抑制解除を仲介する

Nature 470, 7334 doi: 10.1038/nature09703

Toll様受容体(TLR)は、病原体関連分子パターンや組織損傷の産物を感知することにより、炎症の開始因子として働く。多くのTLR応答性遺伝子の転写活性化には初期の抑制解除ステップが必要である。つまり、核内受容体コリプレッサー(NCoR)複合体が標的遺伝子のプロモーターから積極的に除去されることで、基本的な抑制状態が解除される。肝臓X受容体(LXR)のリガンド依存的なSUMO化が、NCoR除去のステップを妨げることで、TLR4による転写を強力に抑制することは知られているが、基盤となる機序はまだ不明である。本論文では、NCoR複合体の今まで機能が知られていなかった構成因子であるコロニン2A(CORO2A)が、オリゴマー化した核内アクチンと相互作用するという機序によって、TLRによるNCoRの代謝回転を仲介することの証拠を示す。SUMO化されたLXRは、CORO2A中の保存されたSUMO2/SUMO3相互作用モチーフと結合し、アクチン動員を防止することで、NCoRの代謝回転を阻害する。興味深いことに、このLXRによるトランス抑制経路自体は炎症性シグナルによって不活化される。炎症性シグナルはカルシウム/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼIIγ(CaMKIIγ)によるLXRリン酸化を誘導し、その結果、LXRはSUMOプロテアーゼであるSENP3によって脱SUMO化され、CORO2Aから解離する。これらの結果により、免疫と恒常性を制御する核内受容体シグナル伝達経路とリン酸化によって、別個に調節されうる炎症性応答遺伝子の抑制解除がCORO2A–アクチンに依存する機序によるものであることが明らかになる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度