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脳:マウス視床下部内の攻撃行動責任部位の機能的同定

Nature 470, 7333 doi: 10.1038/nature09736

ネコや齧歯類で、視床下部のいくつかの特定の領域を電気的に刺激すると、攻撃行動を引き起こすことができるが、この現象にかかわる責任細胞のこのような領域内部での正確な位置や、その細胞が自然状態で起こる攻撃行動にも必要なのか、交尾に関係する神経回路とどのような関係があるかなどの点は、明らかではない。マウスの神経回路を操作する遺伝学的手法は、この問題への有力な手法となると考えられる。しかし、マウスではこれまで脳刺激誘発性の攻撃行動が示されたことはない。本論文では、雄マウスの視床下部腹内側野の腹外側域(VMHvl)のニューロンを、電気的にではなく光遺伝学的に刺激すると、他の雄マウスにだけでなく、雌マウスにも無生物対象にも攻撃を仕掛けることを示す。VMHvlを薬理遺伝学的に活動停止させると、雄間の攻撃は可逆的に抑制される。前初期遺伝子解析や社会的接触を行っている際のVMHvlからの単一ユニット記録から、闘争にかかわるニューロンと交尾にかかわるニューロンとは、重なり合うが別個な集団であることが明らかになった。攻撃行動中に活動するニューロンは、交尾行動中には抑制されており、これら正反対の社会行動の間の競合に対する神経基盤がここにある可能性を示唆している。

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