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細胞:SMAD4依存的障壁が前立腺がんの増殖と転移進行を制限する

Nature 470, 7333 doi: 10.1038/nature09677

前立腺がん(PCA)の効果的な臨床管理が困難なのは、ゲノムレベルおよび病理学レベルで腫瘍内に顕著な不均一性が見られることと、疾患の進行を支配する遺伝要素の理解が十分でないことによる。本論文では、マウスを使った実験により、進行を抑制する経路はPtenヌルマウスの低悪性度前立腺腫瘍で活性化されている可能性があるという仮説と、マウスでそのような進行の障壁を不活化すると転移が起こりやすくなるという仮説を検討した。正常な前立腺上皮と低悪性度のPtenヌル前立腺がんについて、比較トランスクリプトーム解析と標準的なパスウェイ解析に続き、生化学的な確認を行って、TGFβ/BMP–SMAD4シグナル伝達経路軸のロバストな活性化が見られることを明らかにした。SMAD4の機能的関連をさらに裏付けたのは、Ptenヌルマウス前立腺でSmad4が遺伝的に欠失すると、100%の浸透率で、侵襲性で転移性の致死性前立腺がんが出現したことであった。出現する腫瘍の病理学的解析や分子的解析、並びにトランスクリプトーム解析に基づくパスウェイプロファイリングによって、細胞増殖と侵襲性が、転移性Smad4/PtenヌルPCAモデルの2つの主要な腫瘍生物学的特徴であることがわかった。さらに病理学的および機能的な評価を行い、サイクリンD1およびSPP1がこれらの生物学的過程の重要なメディエーターであることを確認した。これらと、PTENおよびSMAD4は、4つの遺伝子指標として、ヒトPCAにおいて前立腺特異的抗原(PSA)値上昇の生化学的再発と致死性転移の予測に使える可能性がある。モデルから得られた情報に基づく今回の進行解析および、遺伝学的研究、機能的研究、トランスレーショナル研究によって、SMAD4がマウスおよびヒトにおいてPCA進行の重要な調節因子であることが明らかになる。

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