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生態:カカドゥ国立公園のオオサンショウモの予測不可能な生物学的防除は二者択一的安定状態によって説明できる

Nature 470, 7332 doi: 10.1038/nature09735

侵入植物オオサンショウモ(Salvinia molesta)のゾウムシの一種(salvinia weevil)による抑制は、生物学的防除の成功の象徴的な例である。しかし、カカドゥ国立公園(オーストラリア)のビラボン(三日月湖)では、防除が断続的で不完全である。今回我々は、プロセスベース非線形モデルを4か所のビラボンから得た13年間のデータセットに当てはめることにより、不完全な防除が、二者択一的安定状態(一方はオオサンショウモが抑制される状態、もう一方はオオサンショウモがゾウムシによる防除を免れる状態)によって説明できることを明らかにする。両状態間の移行は、毎年発生する洪水と関係している。年によっては、高水位の水流がゾウムシ個体群を減少させて防除状態から非防除状態への移行を可能にするが、そうでない年には、ゾウムシに適した条件が防除状態への復帰を促進する。既報の生態学的例の大半では、二者択一的安定状態の間の移行は比較的まれであり、栄養負荷の蓄積や気候変動などの緩慢な環境変化によって促進されている。カカドゥのビラボン群は、二者択一的安定状態の現れ方が異なっており、複雑で一見予測不可能な動態が生じている。二者択一的安定状態の間の移行は確率論的であるため、そこからは有効な生物学的防除を最大限に引き出せそうな管理戦略が得られる。つまり、オオサンショウモ防除状態への吸引領域に近づけば、ゾウムシ個体群の増大またはオオサンショウモのバイオマス減少により、系はオオサンショウモが防除された状態に落ち着くと考えられる。

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