Letter 細胞:MMSETはDNA損傷部位でのヒストンH4K20のメチル化と53BP1の蓄積を調節する 2011年2月3日 Nature 470, 7332 doi: 10.1038/nature09658 p53結合タンパク質1(53BP1)はDNA損傷応答の重要なメディエーターとして知られており、53BP1のDNA二本鎖切断(DSB)箇所への動員にはヒストンH4リジン20のジメチル化(H4K20me2)が非常に重要である。だが、DNA損傷後にH4K20me2の全体量は増加しないように見えるため、53BP1がどのようにしてDNA損傷部位に特異的に向かうのかは明らかではない。DNA切断によって、それまで染色体内に埋もれていたメチル化H4K20が露出されるのではないかとも考えられているが、このモデルに対する実験的証拠はない。今回我々は、哺乳類ではDSBを誘導するとH4K20メチル化が実際に局所的に増加し、DSBでのH4K20メチル化はヒストンメチルトランスフェラーゼMMSET(別名NSD2あるいはWHSC1)によって起きることを見いだした。MMSETの発現を低下させると、DSB箇所でのH4K20メチル化とそれに続く53BP1の蓄積が大幅に減少する。さらに、MMSETのDSBへの動員にはγH2AX–MDC1経路、すなわちMDC1のBRCTドメインとMMSETのリン酸化Ser 102の相互作用が必要であることがわかった。したがって、γH2AX–MDC1–MMSETが関与する経路がDSB周辺ヒストンのH4K20メチル化誘導を調節し、次いで、これが53BP1動員を促進すると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る