Letter 構造生物学:box C/D RNAタンパク質複合体による部位特異的リボースメチル化の構造基盤 2011年1月27日 Nature 469, 7331 doi: 10.1038/nature09688 box C/D RNAタンパク質複合体(RNP)は、RNAとリボソームが作る集合体の部位特異的2′-O-メチル化を誘導する。C/D RNP中の誘導役となるRNA(ガイドRNA)は相補的な基質と塩基対を形成し、分子物差しを使って修飾部位を選択する。C/D RNPの構造については多くの研究が行われているが、C/D RNAがRNPに組み込まれる仕組み、メチル化を誘導する仕組みはまだ解明されていない。今回我々は、古細菌の触媒活性を持つC/D RNP全体の結晶構造を3.15 Åの分解能で明らかにした。このC/D RNPは、2つに分かれたC/D RNAに2個の基質、およびNop5、L7Ae、フィブリラリン各2コピーが結合している。基質は12個のヌクレオチドからなるガイドRNAの2〜11番目のヌクレオチドと塩基対を形成し、こうしてできた二本鎖は可動性のある末端を持つ溝の中におさまっている。メチルトランスフェラーゼであるフィブリラリンは、ガイドRNA–基質二本鎖の曲がりのないA形構造に結合し、標的となるリボースが特異的に活性部位に置かれる。RNA二本鎖との相互作用だけでは部位特異性が決まらないので、フィブリラリンの位置決めにはタンパク質との非特異的相互作用、特異的相互作用もかかわっている。不活性なC/D RNPの構造と比べると、基質の結合によりドメインの大幅な移動が起こっている。これらの結果は、C/D RNP単量体の組成と、部位特異的メチル化活性が生じる仕組みを明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る