Letter 量子情報科学:結晶における光子エンタングルメントの量子記憶 2011年1月27日 Nature 469, 7331 doi: 10.1038/nature09662 エンタングルメントは量子物理学の基本的な特性であり、さまざまな物理系間のエンタングルメントを利用するために、多大な実験努力が注ぎ込まれている。特に、光系と物質系とのエンタングルメントは、それらが各々、量子情報技術(量子中継器や量子ネットワークなど)での「飛行」キュービットと静止キュービットとしての役割が期待できるために関心を集めている。本論文では、光通信波長(1,338 nm)の光子と、結晶中に記憶された単一の集団原子励起とのエンタングルメントの実証について報告する。エネルギーと時間がエンタングルした対から放出された1個の光子は、結晶へマッピングされ、次いで、あらかじめ設定した記憶時間の後に、明確に定義された空間モードへ解放される。光通信波長のもう1個の光子は、50 mのファイバーリンクを通してアナライザーへ直接送信される。結晶中でのエンタングルメント記憶が成功したことは、ほぼ3標準偏差でクローザー–ホルン–シモニー–ホルト不等式が破れる(S = 2.64±0.23)ことによって証明された。これらの結果は、固体デバイスを使った量子通信技術に向けた重要な進展となる。特に、我々のリソースは、長距離量子ネットワーク用の多重化量子中継器を構築する道を開く。 Full Text PDF 目次へ戻る