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構造生物学:HIVキャプシドの原子レベルモデリング

Nature 469, 7330 doi: 10.1038/nature09640

ヒト免疫不全ウイルスタイプ1(HIV-1)などのレトロウイルスの成熟したキャプシドはウイルスCAタンパク質からなるフラーレン殻で、ウイルスのゲノムを取り囲んで、新たな宿主細胞へのその輸送を容易にしている。レトロウイルスCAタンパク質は、独立に折りたたまれたアミノ(N)およびカルボニル(C)末端ドメイン(NTDとCTD)を含んでおり、これらは柔軟なリンカーにより結合されている。NTDは六量体または五量体のリングを形成するのに対し、CTDは対称性のあるホモ二量体を形成してリングを六方格子に接続している。我々は以前に、ジスルフィド架橋戦略を用いて可溶性HIV-1のCA六量体を単離し結晶化することができた。本論文では同じ手法を用いて、HIV-1のCA五量体の2.5 Å分解能のX線構造を解いた。異なる部位(P17C/T19CおよびN21C/A22C)にジスルフィドを導入した2つの変異CAタンパク質が、同じ四次構造へと収束することがわかった。これは、ジスルフィド架橋タンパク質は天然の五量体の構造を再現していることを示している。準等価な六量体と五量体の集合には、サブユニット間相互作用のごくわずかな再配置が必要であり、これは五量体より六量体のほうを選択する静電的な切り替えにより制御されているようにみえる。この研究により、HIV-1キャプシドの構成要素を記述する基礎構造の一覧表が完成し、完全なキャプシドの原子レベルモデリングが可能となった。2つの集合体の界面周囲での剛体回転が、フラーレン・コーン中で連続的に変化する、広範囲にわたる格子曲率を生成するのに十分なようだ。

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